Q中古マンションを購入してリフォームする予定です。
 引き渡し後ただちに工事に掛かる予定でしたが、管理組合から事前に
 工事の許可が必要と言われました。
 こういうことは仲介に入った不動産会社がしてくれるものですか?
 



A マンションは一戸建てとは違い、お隣り(上下左右)とはコンクリート
 の壁一枚で仕切られています。



 最近の分譲マンションは壁の厚みもあり、音が聞こえにくい構造になっ
 ていますが、それでも工事に伴う音は少なからず隣の部屋に届きます。


 また、フローリングの種類によってはその部屋では大したことがなくても
 下の階では思った以上に響くことがあります。



 そのため、フローリングを張替えする際は規定の遮音等級のものを使用
 しなければならない、といった規定や場合によってはフローリングその
 ものが禁止されているマンションもあります。



 また、工事に当たっては管理組合の許可と併せて工事を行おうとする部屋
 の上下左右の方に、工事内容の説明と許可を求められることもあります。


 面倒なことは業者(仲介不動産会社、リフォーム業者)にまかせたいと思
 うのが人情ですが、申請の手続きはともかく、これから永く付き合うこと
 となるお隣りさんとの関係を考えれば、できれば事前に本人若しくは工事
 会社と一緒に挨拶をした方が良いでしょう。


 以前のことですが、本人の代わりに私(仲介業者)だけで挨拶に行った
 ところ、「なぜ本人が来ないのか」とひんしゅくを買ったことがあります。



 たまたまご機嫌が悪かっただけかもしれませんが感情のスイッチが入って
 からでは遅すぎます。



 なお、工事の申請から許可が下りるまでの期間は管理組合によってまちまち
 で、早いところで数日、長ければ三週間掛かる場合もあります。


 そのため 引き渡し後に直ちに工事に入る予定なら、引き渡し前に工事申請を
 行う必要があります。



 この場合、まだ買主に区分所有(所有権)が移転していないため、管理組合
 が工事申請そのものを受け付けてくれないことも考えられます。(売主の
 名前で申請すれば可能ですが、何かあった場合のことを考えると売主が協力
 してくれる可能性は低いでしょう)



 ただし、売主との間で売買契約が成立していることを説明の上、売買契約書
 の写しを提出することで工事申請が可能になることもあります。なお、工事
 の申請手続きは仲介不動産会社に依頼すれば手伝ってくれます。